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『UNDER THE SUN』全曲解説/穐田"C9"哲也

● 九番回路
「あらケン作のインストナンバー。LIVEオープニングのSEでもあります。途中のあらケンの声が有近真澄さんの声に似ていて良いな、と思っています。なんて言っているのかはボクも知りません」

● concluded
「STONE TEMPLE PILOTSの雰囲気で、ボクが大好きな曲です。実際はまだそれほどLIVEで演奏されていないので、お客さんの馴染みは薄いと思いますが、これからのLIVEではドカーンとこの曲をかまして盛り上がりたいですね。『concluded』とは、『完結』とか『決着』といったニュアンスで使用しました。映画『ゴッドファーザー』等のハードボイルド感が出したかったのですが、まだまだ人生の修羅場が足りないからか、円谷プロ的世界観に収まってしまいました(笑)。『ゴッドファーザー』はこれからの自分に期待です」

● 哀しみのUターン
「Sakura氏の提案で、ゴリゴリしながら突っ走る曲に変貌しました。そしてサビのメロディックな部分でのレゲエ的なリズムや、途中の変拍子、ラストに向けてのサビのドライブ感などなど、聴きどころいっぱいな曲。LIVEでは間奏で、お客さんと一緒にトリッキーに感じるかけ声を楽しみながらギターソロを盛り上げてます。歌詞は、昨年のクリスマスイブにスピード違反で捕まった腹いせを書きつつ、車を運転する時と日常をリンクさせてみました。出てくる『Clock Strikes Ten』『Surrender』は、言うまでもなくCHEAP TRICKの曲名です」

● 不感症
「2011年型CIRCUIT9を象徴する曲だと思いますね。リリースされる前のLIVEでも必ず演奏されたのではないかと。スケープゴートを作ったり誰かを攻撃したりして不安感を紛らわせ、あたかも他人と気持ちを共有しているかの様に見せかけて自分自身を癒しながら必死に生きている人に対して『ちょうど良かった、私は不感症なのでどうぞ傷つけて下さい』と提案する、というボク的には藤子不二雄A的な世界ですかね。独特のイントロフレーズは『九番回路』でサブリミナル効果的に流れているので、CDでもLIVEでもデジャヴ感が味わえます」

● 満月に誘われて(Under the Sun ver.)
「アルバムバージョンは、都啓一氏のキーボードが加わり、より80年代テイストが出ましたね。間奏のSakura氏の台詞もバージョン違い。個人的にはこちらのエンディングギターソロのほうが好みです」

● Beautiful Nightmare
「最初デモを聴いたときは『どこのヘビメタか』と思うほど、ボクが知っているあらケンの世界とは全く違う曲でした。しかし実際に4人で演奏してみたらとても自然で。いかにCIRCUIT9を想定して作った曲か、と思いました。モチーフは映画『エレファントマン』ですね。醜い自分へのおどろおどろしい描写と、美しい母親への愛情、のコントラストが描けたら良いなと」

● good morning…
「都君作曲のインストナンバー。『Beautiful Nightmare』から次の曲『UNDER THE SUN』へと繋ぐ流れが、一見ギャップのある曲と曲名に表れているのではないでしょうか。iPodとかのシャッフルで聴かずに、是非流れで聴いて欲しいですね」

● UNDER THE SUN
「唯一、Sakura氏が作曲したアルバムのタイトルナンバーです。ゆったりとしてテンポ感なのでバラードかとも思いますが、そうじゃないですね。全曲中一番最後にヴォーカル録音されました。正式な歌詞決定及び歌入れは3.11以降だったので、直接的なメッセージではないですが、影響は出ていると思います。実際ヴォーカル録音中も何度か揺れて、中断してスタジオの外に出たのを覚えています。そういった意味でも人生の中で忘れられない曲になりますね。話は逸れますが、我が敬愛するバンドGASTANKと、我が敬愛するシンガー井上陽水氏にも『UNDER THE SUN』というアルバムがありまして。このアルバムが『第3のUNDER THE SUN』になれたら、という想いがあります」

● サンライズEyes(Under the Sun ver.)
「アルバムバージョンのギターソロはミニアルバムとは全く異なり、哀愁の漂うメロディでこれはこれでとても好きです。ソロギターの音色もまるでEric Johnsonかのようで(あらケンは『大袈裟な』と言いますが)まるで別の曲かのように雰囲気が変わりますね。是非聴き比べてみてください」

● トニカクサシダセ
「仮タイトルは『とにかくやらせろ』でした(笑)。実際はセクシャルな意味だけではなく、『お前の価値観、感性、人生そのものを俺に預けてみろ』という強烈なラブソングなんですよ。サビに言葉を乗せる事も考えましたが、『明日のジョー』の主題歌の『♪だけど…ルルルル…♪』的な、言葉にならない想いを表現したいな、というのと、言葉がない方がLIVEで面倒がなく一緒に歌って盛り上がれるかなぁ、という両方の理由で乗せませんでした。好きに歌って下さい」



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